意外と知らない?年賀状の宛名の書き方徹底解説

「宛名をバランス良く書けない」「敬称の使い方がわからない」などの理由から、年賀状を書くのが億劫な方は多いのではないでしょうか。しかし、年賀状の宛名面は、ちょっとしたコツを押さえれば、バランス良く書くことが出来ます。敬称も、決まった使い方に従えば、それほど難しいものではありません。この記事では、宛名面の書き方、書くときの注意点、敬称の使い方、フォントの選び方について、分かりやすくご紹介します。

年賀状の宛名書きの基本

年賀状の宛名は、基本を押さえれば簡単に書くことができます。ここでは、はがきの表裏、および宛名面の基本構成とバランスについて、それぞれ解説します。

はがきの表裏とは?:表は宛名、裏は内容を書く面

はがきには裏表があり、それぞれ書く内容が決められています。受け取り手の宛名を書く面が「表面」、伝える内容を書く面が「裏面」です。年賀状・はがき作成ソフトによっては、裏面を「文面」と呼ぶ場合もあります。また、表面を書くことを「表書き」、裏面を書くことを「裏書き」ともいいます。はがきの表裏は、縦横を統一して書くのが基本です。

宛名面の基本構成とバランス:余白を意識し丁寧に書く

宛名は、「郵便番号」「住所・マンション名」「宛名」「住所・差出人名」の順に構成されています。全体をバランス良く書くためには、余白を意識して丁寧に書くことが重要です。具体的には、字の大きさは、「相手の名前」「相手の住所」「自分の名前」「自分の住所」の順に小さく書きます。特に、相手の名前は大きく丁寧に書きましょう。また、バランスよく書くためには、書き始めの位置や字間、行間を考え、常に余白を意識します。字の上手い下手を気にするより、とにかく丁寧にゆっくりと書くことが大切です。インクで手を汚さないためには、「相手の名前」「相手の住所」「住所差出人の名前」「差出人の住所」の順に書くと良いでしょう。

宛名書きで気を付けるべき5つのポイント

宛名を書く際は、下記の5つのポイントに気を付けましょう。

  • 縦書きがマナー
  • 住所は省略せず2行以内に
  • 宛名に赤字はタブー
  • 年賀はがきでない場合は朱書きをする
  • 書き損じた場合は新しいはがきにする

それぞれについて、以下で詳しく解説します。

縦書きがマナー

日本語は「縦書き」が正式なマナーなので、年賀状を書く際も縦書きにしましょう。現在は横書きで書く形式も普及していますが、特に目上の方には縦書きが推奨されています。また、受け取り手が読みやすいように、はがきの表裏は縦横を統一します。親しい人であれば、表裏を横書きで書いても問題ありません。

住所は省略せず2行以内に

住所はできるだけ2行以内に収めましょう。住所の1行目には都道府県名から番地を、2行目にはアパートやマンション、ビル名などを書きます。郵便番号の記入漏れや間違いは、到着が遅れる原因となるため、正しい番号を記入するように注意しましょう。

1行目の書き出しは、郵便番号を書き入れる枠の、右から1つ目と2つ目の間の位置から書き始めるとバランス良く書けます。番地の数字は、縦書きの際は漢数字、横書きの際はアラビア数字で書き、全体的に統一感を出しましょう。2行目は、1行目よりも小さい文字で、住所の書き出しよりも少し低い位置から書き始めるとスッキリとまとまります。

都道府県は省略せずに書くのが基本です。アパートやマンション、ビルなどの建物の名称が分かっている場合は、省略せずに明記しましょう。特に目上の方に出す場合は、どの項目も省略しないことがマナーです。京都府など、30文字以上を超える長い住所の場合は、市町村区などの区切りの良いところで改行しましょう。3行になる場合は、1行ごとに1文字ずつ書き出し位置を下げ、階段状にしてバランスをとります。番地やマンションの部屋番号などが3桁以上の場合は、算用数字を用いても失礼に当たりません。

宛名に赤字はタブー

宛名を赤字で書くことはマナー違反に当たるため、必ず「黒字」で書きましょう。人の名前を赤で書くことは、「縁起が悪い」「あなたが嫌い」「罪人」「死人」などの様々なマイナスのイメージを連想させてしまいます。また、赤字で書かれた名前は、「金運的に良くない」「早死にする」などの言い伝えもあるため、黒で書かなくてはなりません。

年賀はがきでない場合は朱書きをする

年賀はがき以外(官製はがきなど)で年賀状を出す場合は、必ず「朱書き」をする必要があります。朱書きとは、切手の下に赤字で「年賀」と書くことです。朱書きをしないと、年賀受付期間内に年賀状として出しても、普通郵便の扱いとなるため、元旦よりも前に届いてしまいます。赤色であれば何で書いても問題ないため、印刷やゴム印を活用することもできます。

書き損じた場合は新しいはがきで

氏名や住所など、年賀状で書き損じてしまった場合は、新しいはがきで書き直しましょう。年賀状に修正テープや修正ペン、二重線を使うのは失礼に当たります。特に目上の方やお世話になっている方、ビジネス関係の方に対して書き損じたはがきを送ることは、できるだけ避けなければなりません。

書き損じや印刷ミスをしてしまった年賀状は、郵便局で交換してもらえます。年賀状の無料交換期間は、その年のお年玉年賀はがきの販売開始日から販売終了日までです。この期間を過ぎると、交換する際に手数料がかかってしまいます。また、交換できるのは「未投函」のはがきのみです。近親者にご不幸があり、年賀状を出せなくなってしまった場合は、郵便局で切手・はがき・郵便書簡・特定封筒と交換してもらえます。

正しい敬称の使い方

肩書きと敬称の違いを知って、年賀状を出す相手に合った正しい敬称を使いましょう。ここでは、肩書と敬称の違いについて解説した上で、個人宛・会社宛・恩師宛・宛名が連名の場合について、それぞれの正しい敬称の使い方をご紹介します。

肩書と敬称の違い

肩書きとは、会社や組織などの中における社会的地位のことを言います。一方、敬称は、差出人からみた相手との関係性を表すものです。従って、肩書きに「様」という敬称を付けるのは誤りです。個人に宛てる際は、社名や部署名に敬称は付けず、名前にのみ「様」を付けます。とはいえ、年賀状は一般的に相手の自宅に送るものです。従って、名前に「様」を付けるだけで問題ありません。社内の上司に年賀状を送る場合も同様に、肩書き(役職名)は書きません。

個人宛

「様」は個人に対して用いる敬称であるため、個人宛には「様」を用いるのが無難です。宛名が個人名まで判明している際は、「様」を使いましょう。名前+肩書きの場合は肩書きの後に「様」は付けませんが、肩書き+名前の場合は「様」を付けます。また、「殿」は格下や同格の人に対して使うため、目上の方には使えません。使い方に迷った場合は、無難な「様」を選びましょう。

会社宛

会社宛に年賀状を出す際は、「会社に所属する個人」と「部署」のどちらに出すかによって、敬称を使い分けます。

会社に所属する個人に宛てて出す場合は、個人名の最後に「敬称」を付けます。肩書き+敬称の形式は誤りです。

AAA株式会社 BB部 部長 山田太郎様
AAA株式会社 BB部 山田太郎部長
AAA株式会社 BB部 山田太郎部長様

会社の部署に宛てて出す場合は、会社名の最後に「御中」を用います。その後に個人名を続けるのは誤りです。

AAA株式会社御中
AAA株式会社 BB部御中
AAA株式会社御中 BB部御中
AAA株式会社 BB部様
AAA株式会社 BB部御中 山田太郎様

恩師宛

恩師に宛てて出す場合は「先生」と書き、「先生様」という敬称の重複は避けましょう。医師や弁護士、教師に宛てて出す場合、「様」の代わりに「先生」を使うことが可能です。特に恩師に対しては、「様」よりも「先生」の方が親しみや敬意を表せるためおすすめです。

宛名が連名の場合

宛名に2人以上の名前を並べて書く「連名」の場合は、一人ひとりの名前の下に敬称を付けます。人数が多い場合は、「〇〇御一同様」と書きます。夫婦に宛てて出す場合は、夫が世帯主であることが多いため、夫の名前を先に書くようにします。子供の名前にも「様」を付けるのが基本ですが、男の子なら「くん・君」、女の子なら「ちゃん」と書いても問題ありません。

  • 伊藤大介様・文子様
  • 伊藤家御一同様

【コラム】フォントによって与える印象は変わる?

年賀状のフォントは、送る相手やデザインに合わせて選びましょう。目上の方に書く場合は、「明朝体」や「楷書体」、「教科書体」が無難です。これらのフォントは普通の書き文字に近く、シンプルに書き上げられます。親御さんがお子さんの名前で年賀状を出す場合や、親しい友達に送る場合は、「AR POP 4B」や「AR白丸POP体H」がおすすめです。柔らかくて優しいイメージに仕上がります。

デザインに合わせる場合は、個性的なフォントもおすすめです。「細いゴシック体」や「特殊な明朝体」など、フォントには豊富な種類があります。また、インターネットにあるフリーフォントを活用すると、よりオリジナリティに溢れた年賀状を作成することができます。ただし、配達の際に自動区分読み取り機で数字が読み取れない場合もあるため、郵便番号は崩さずに算用数字を用いる必要があります。

まとめ

この記事では、宛名面の基本構成とバランス、宛名面を書く際に気を付けるべきポイント、正しい敬称の使い方、フォントの使い分け方法についてご紹介しました。年賀状は、案外簡単に作成できることをお分かりいただけたでしょうか。正しい書き方を理解し、丁寧に書くことを意識して、来年の年賀状はバランスの良い宛名面に仕上げましょう。

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